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  • 執筆者の写真Ngoc

リモートワークにおけるコミュニケーションのコツ

私自身、コロナとも関係なくだいぶ昔からリモートワークに慣れています。グローバル多国多拠点に関わる仕事の上移動が多いため、どのにいてもさほど変わらない仕事環境を整えています。

運よく今や世界中大抵どこでもそれなりにハイスピードなインターネット接続があるので、どこにいても支障なくあらゆる種類のコミュニケーションを取ることができます。


リモートワーク、とりわけコロナ騒動で取り入れらている在宅勤務、という環境を整えるためには企業が何をすれば良いのでしょうか。


おそらく最初に思い浮かぶのはIT環境の整備でしょう。自宅にいてもオフィスのイントラネットと同レベルのセキュリティ環境、そのためには安全な接続回線や認証の仕組みや、などなど。この辺りに戸惑う管理者も多いようですが、IT専門屋であれば一発解決なので、お問い合わせください(笑)


このコロナのところ、日本のリモートワーク経験の経営者が経験共有として取り上げられていることとして「意外と寂しい」。そのためには定点をおいて一緒に体操したり、ゲームをしたりするなど、チームのコミュニケーションを活性化する方法が提案されています。


ただ、先月ツイッターのトレンドとなったおもしろい動画があります。PCのマウスをプラレールの車両に乗せてグルグルと走り回せ、PCのステータスを「席外し」にさせないという、サラリーマンが考えた「リモートワーク対策」でしょうか。周りを聞いてみるとそれに近いことをしている人がそれなりにいることに、私も驚きました。 つまり、かなりの割合の企業が社員の仕事を「勤務時間」で評価の重みをおいているという実態を表しています。在宅でも勤務時間中は必ずPCの前に座っていて作業しているという、企業がツールを使って監視しています。なので、賢い(?)社員は上記のことを考え出したわけです。

私は運よく今まで勤めた会社はどこも成果評価重視の会社でした。「裁量労働制」を全面的に出すかどうかともかく、日々の作業から年末の評価まで上司が成果しか聞かないので、事実上毎日仕事にしてようが遊んでようが寝てようが(徹夜してようが)誰も気にしてない。私には「仕事しているフリ」をするための対策なんて一度も考えたことがないので、プラレールの動画がかなり新鮮でした・・・


リモートワークを導入するための重要なポイントの一つは「成果評価制度」だと思います。

日々を作業から時間ではなく結果で評価していれば、時間をきっちり細かく管理する必要がなくなります。社員にとっても管理する上司にとっても不要な努力がなくなり、返って仕事に集中して効率良くなると思います。

なぜ、誰もそんな経験を語っていないのでしょうか・・・?


リモートワークを成功させるためにもう一つ重要なポイントは「誤解を起さないコミュニケーション」です。

人と人の間の情報伝達が9割以上も非言語のコミュニケーションだと言われています。通常直接会話している場面に、人が発している言葉の内容そのもの以外に、音量音色、目線、手足のジェスチャー、それから香など含めて、無意識の領域も含めてかなりの情報量を伝え合っています。 その会話がいきなり「メール」「チャット」という「ただの文字」になると、実は思った以上にかなり伝わないのです。「わかりました」という返事をもらっても実は全く違う意味に捉えられている確率が意外に高い。

コロナ騒動中ではまだリモートワークの期間が比較的短く、かつ今までの作業を継続していることが多いでしょうから、まだコミュニケーションの誤解が問題になっていないかもしれないが、あと数ヶ月も続けば徐々に浮き上がるのではないかと思ったりしています。


国際的リモートワーク多国多拠点(多言語も)のコミュニケーションノウハウはこんなとのろです:

(1)会話のロジカルな構成を意識する。 時に多人数が参加するグループチャットでは会話が脱線しやすく、ポイントが確認されないまま流れていることになりがち。流されないためにはしっかり会話の目的を意識し、who/what/when/where/how のポイントを辿りながら確認していった方が効率良く会話がまとまります。

(2)文書化する。

会話が一件のカジュアルなメールやチャットから始められて一連の議論になったり、時には重要な結論に至ったりすることもあります。チャットは一番誤解を招きやすいコミュニケーション手段であるが、誰もいつでも手軽に会話できることが利点で、時にはとても良い議論になったりします。ただし、それだけでは流れてしまうので、一連の議論が終わった後にはドキュメントに落とし、文書の形にして関係者全員に再確認します。

文書がチャットより情報をフォーマルにまとめることができるので、書いていくうちにwho/what/when/where/howの抜け落ちに気づくことも多い。

抜け落ちがないか誤解がないかを再確認する目的と、後からみんなが読み直せるために残しておくという意味もあります。

(3)メールやチャットより電話(ビデオ会議)する。

文字だけではやはり伝えられる情報も限界があるので、難しいと感じたら時間を決めてみんなで電話会議する。声で言えてPC画面越しで顔が見えていれば、直接会う時ほどの情報量が伝わらなくても、ただのチャットよりずっと効率の良いコミュニケーションが取れるはずです。 終わった後は忘れずに内容を文書にまとめて関係者に再確認。

(4)たまには会いに行く。

やはり今まで直接あったことのない人と比べて、一度でも会って直接顔を見て会話し(可能であれば一緒に食事したり飲んだり遊んだり)、その後は別れて遠隔になっても相互理解度がグンと高くなります。毎日は遠隔でも定期的に(毎週や毎月、外国なら年に1度か2度かでも)直接会う場を作った方が絶対に良いです。


実はこの「誤解を招かないコミュニケーション」のコツとは、「異文化コミュニケーション」のコツでもありました。

そして在宅勤務のために整えてきた様々な仕組みが、「在宅」から場所を変えても全く同じ仕組みが適用できるはず。家でなくても、出先でも、県外でも、国外でも、同じです。


従業員は日本国内にいる必要がないのです。そして、日本人である必要もないのです。


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